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「明日へ続く光」11~運命最終話自己補完小説

アカツキを着艦させたあと即座に収容したザフトの負傷者を医務室に運ばせるように指示をすると、ムウはマードックに迎えられた。
「その様子じゃ、すっかり少佐に戻ったって感じですかね?」
機体チェックのためにコックピットを覗いてくる。ムウは人好きする笑顔で
「ああ、思い出したよ。AAをあの時と同じようにして守った時に」
その返事を聞き終えることなくムウは飛び出すと、まずは会いたいと思うその人のところへと飛び出した。マードックはその背中に
「遅すぎますよ!」
とぶつけ彼流の皮肉で見送った。ムウもそれには苦笑して「そうだな、まったく」と自嘲気味だ。

あの時と同じように間一髪の状況にアカツキでAAを護りに入ったときに思い出したそれは自分が誰であったかと言うことと、自分の中で一番大切な人の笑顔だった。
そして。
この2年、自分がしてきた地球連合軍軍人として行ってきた、さまざまなこと。
(…けじめはつけないとな)

どちらも自分の人生なのだ、ムウ・ラ・フラガとして生きた28年、ネオ・ロアノークとして生きた2年。自分から逃げることは出来ない。
が、まず一番に自分が無事だったことを伝えたい人がいた。
約束を、守ったのだと抱きしめたい人がいた。

「ムウ!」
パイロットスーツのままで急ぎブリッジに向っていたのだが、会いたい人とはその途中ブリッジへ上がるエレベータに乗り込もうと扉が開いた瞬間出会ってしまった。
思わずその人を抱きしめた。
ああ、彼女も一刻も早く会いたいと願ってくれたからこうして飛んできてくれたのだろうかと、嬉しい気持ちが心に満ちてきた。
「・・・マリュー。だたいま」
その言葉しか、今は告げられなかった。本当なら格好つけて「俺は約束を守っただろ?」などというつもりだった。だが、あのマードックが言ったように自分は「遅すぎた」、「待たせすぎたのだ」。彼女の2年は長く辛かっただろう、思い起こすにまだ記憶の戻らない自分を見た時の衝撃とあの狼狽振りは、一度諦め絶望しそれを乗り越えて割り切りまた歩き始めていた彼女を再び苦しめた。苦しんだその2年と幸せだった時のマリューの記憶さえ穢したようなそんな一瞬だったからだ。
同じ形のものなのに、その中身はまったく彼女の望むものではなくまたどれだけ彼女を苦悩させたのか。思い出せなかったとはいえ、すべて自分のせいで彼女を泣かせてしまったのだ。
自分のいなかった2年、自分ではなかった2年。
それを認めて尚、彼女に言える言葉は、今これしか思いつかなかった。そしてマリューもその胸で
「お帰りなさい」と、言ってくれた。

見詰め合う、そしてその無事を本当に確認するために自然と二人の口唇は重なる。
帰るべき場所、そこに戻ったのだとムウは心から安堵した。


そうして暫く体温を分けあったあと。
まだ安定していない現実にまず戻ったのはマリューだった。
「まだプラントの出方はわからないのだけれど、ここでまた戦線が開かれる、という動きはないわ」
オーヴの艦隊もほぼダイダロスに終結し終えた、AAはまだ基地には入らず戦域から各軍が撤退していくそれを見守っていると言う状況だ。ザフトは月面に落ちたメサイアなどから兵士の救出、戦闘終了後の後始末を行っている、その指揮はイザーク・ジュールが執っていると聞く。
が、前線はイザークが取り仕切り既に戦闘行為を行わないと徹底されているがプラントは今連合をせっかく弱小化させ人心を掴んでいるこの時を戦機と考えている可能性はある。この戦いに割いた戦力以外に本国にまだ温存する部隊もあるはずだ。この愚かしい戦いをこのまま議長の言う世界でプラントが地球を、いやナチュラルを支配したいと思えばまた立て直してくるだろう。
「予断を許さない、というわけだな。これで終わりにしたいが」
「今後はカガリさんたちの出番よ。私たちはこのまま守りに就く」
交渉のステージは今オーヴ本国が議長の思想を受け入れなかった国々と連絡を取り合い意見をまとめプラントとの話し合うために早急に整えている最中だ。自分たちは今この宇宙で出来ることをする、この戦いの後始末や今後のための準備を怠らないこと、それを確認しあった。
二人は肩を並べてエレベーターに入った。上昇の後着いたところでムウはブリッジに向おうとする彼女に付き添わずこう言い出した。

「医務室にいく、助けた坊主に殴られてこなくちゃならなくてね」
ムウが助けた二人は、そのうちの一人の女性パイロットが「ミネルバ所属のパイロット、シン・アスカとルナマリア・ホークだ」と名乗った。一人は低体温で急ぎ処置が必要だったため彼女が答えたのだ。二人のスーツは残留酸素もなんとか足りていて低酸素症もなく外傷も認められないということだったが現在検査中だとの報告が入った。
彼らを詳しく語ればシン、という少年はレクイエムの攻防戦でジャスティスが撃墜したデスティニーのパイロットだ。そしてルナマリアと名乗った少女はエターナルに移ったメイリンの姉だった。
現在メイリンにはこの報告をしてこちらに来るかを打診するよう指示を出した、彼女は一も二もなく飛んでくるだろう。
もう一人のパイロットであるシン、彼とAAとは少し因縁がある。かといって恨んでいるわけではない、かの極寒の地で、ミネルバに追い詰められた時キラはフリーダムを失った、そのときのインパルスというMSのパイロットが彼であったがそれもこの戦争の中、仕方ないことであっただろう。
この目の前にいるムウ自身もあの時、腹いせにキラに「ざまあみろ」などいい「勝気でどんどん腕を上げている」とも賞賛していたザフトのパイロットでもありこの戦いの中心的な兵士であるといえる。
そういえば、そのシンとムウは「一度会った」と言っていた。ザフトの兵士と連合の将校とがあったというその目的は何だったのだろう。そういえば訊きそびれていた、が今はそれを聞いている時間もないのだが。
ムウが「殴られてくる」と言った表情があまりにも真摯でその原因はわからないが罵倒されても仕方ない出来事が彼との間にあったに違いないと推察できた。
だから、殴られなくてはならないのだろう。

国と国との決着、個人の感情のけじめ、そしてこれから進むべき道。
それを模索せねばならない。迷わず禍根を残さず前を向くには、些細な気がかりでさえも今は納得のいくように自分の心に偽らずに行動すべきなのかもしれない。
「大丈夫、生きていれば分かり合える日が来るのよ。だから頑張ったのでしょ?」
守りたい、と人は武器を取っただがそれは憎しみを生みまた争いを作る。そんな世界をなくしたいとマリューはここまで来た。
失ってしまったと嘆いた日々、でも彼が愛した世界だからこそまた自分も愛していこうとここまで来たのだ。人は争うばかりでなく分かり合えるのだと信じて。
その一言と、マリューの柔らかな瞳に勇気付けられた。
過去を振り返る時、戦争しか知らなかった子らを護れなかったというその不甲斐なさに苛まれる。戦争さえなければそういう風にはならなかったかもしれない彼ら。
戦うことを取り上げれば価値は見出せず結局死に至るだろう彼らには戦わせることが唯一の救いなのだとも思い込んでいた。
温かい世界、そうだな見せてやりたかったな。
ムウは瞑目した。

「私も後から彼らのところにいくわね」
言ってムウをそっと抱きしめた、短い抱擁。
大丈夫、護りたいものも、守っていきたいものも自分の中には変わらずある。

二人は別の方向に踵を返した。



久しぶりになってしまいましたが、まずはムウマリュを。この二人はこんな感じかと思います。あ~始めてかいたノーマルCP。
で、ムウ(ネオ)とシンもやはり再会する時があったら…。と考えていましたのでそちらも自己補完。
次はエターナルの話を挟みシンとネオにシンとアスラン。
ルナマリア・メイリンと再会になります。
早めに…頑張ります、目標は年内完結ですが…。
自分なりのラストに突っ走っているのにこんなに長くなってどこまでいくか、想像つきません(汗)
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theme : 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY
genre : アニメ・コミック

ホント、本編でスルーされたところ多くて…DVD補充で出来るのか?かなり疑問。
この際、勝手にやっちゃおう!
ムウとシンもどうにかしないとイカンわね。
「殴られてくる」ってムウらしいよ…。

うん、スルーされた伏線て多いよね。自分がスルーされてるとかフォローなし?っておもうネタは補完さあ!メンデルネタのキラとムウも書くよ…(って実はこれがメイン?)ですがエビデンスネタまでは書ききれない・・・。
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